シャンプー剤の秘密2

シャンプー剤の秘密

前回に続き「シャンプー剤の秘密~良いシャンプー剤、悪いシャンプー剤~②」をお伝えします。

前回のお話でシャンプー剤の良し悪しは「界面活性剤」の種類で変わり、安い界面活性剤である「ラウレス硫酸Na・ラウリル硫酸Naなど」を使用している「石油系」のシャンプー剤は刺激が強すぎるために頭皮・髪の毛の組織を変えてしまう「たんぱく質変性」を起こし、フケやかゆみ、髪のゴワツキ、さらには髪の毛が生えてくる「毛母細胞」も壊され毛が生えてこなくなることがあるとお話しました。

 

この「石油系」シャンプーの他には「石鹸系」と「アミノ酸系」と代表的なものがあります。これらは全て基材である界面活性剤の種類によって異なります。「石鹸系」には「脂肪酸Na」や「脂肪酸K」などの石鹸成分の界面活性剤を使用しているものがあります。こちらは「石油系」よりはやや優しいのですが、刺激が頭皮に強く、皮脂も過剰にとり過ぎてしまい、同様にフケやカユミなどの症状が起きやすいです。石鹸カスも発生するので髪の毛が余計にゴワついたりすることもあります。

 

最近注目されているのは「アミノ酸系」です。特徴は洗浄力が化学物質でないため、洗うことが、とにかく優しく低刺激です。具体的にどれくらい違うのかというと「石油系」の十分の一しかたんぱく質変性を起こさない超低刺激のものもあります。洗浄力が優しく、保湿性も高いので、頭皮に優しいことが挙げられます。薄毛に悩んでいたり、アトピーを持っていたり、頭皮が乾燥しやすい人にお薦めのシャンプーです。

注意することはこのアミノ酸系の界面活性剤を少しだけ混ぜてアミノ酸系シャンプーとうたっているシャンプー剤があります。以前流行りましたノンシリコンシャンプーも実はアミノ酸系シャンプーではなく石油系シャンプー剤がほとんどです。(ノンシリコンシャンプーというのはいわゆる指通りをよくするコーティング剤。それが入っていないだけで、石油系のシャンプー剤であればかなり負担は大きいものとなります。さらにシャンプーがノンシリコンでも、そのペアのトリートメントにシリコンが多く入っているものもあります)。またオーガニックシャンプーという名前も注目されつつありますが、オーガニックの成分が少しでも混ざっていればオーガニックシャンプーとうたえてしまいますので注意が必要です。アミノ酸系シャンプーのデメリットは良いものを使用しているので安心ですが高価なところですね。

実は最近の研究で適量の皮脂を残す事によって、紫外線や細菌などの外部からの刺激や乾燥から、頭皮を守ってくれる事が分かりました。皮脂が汗と乳化して頭皮に「皮脂膜」というバリアを作ってくれるのです。皮脂の取り過ぎは要注意です。

 

将来の髪の毛は今どれだけ頭皮にケアが出来るかにかかっています。安いシャンプー剤を使い続けて、フケやカユミ、タンパク質変性がおきたりして、将来、増毛・植毛するよりも、今から良いシャンプー剤を使って将来も自分の髪の毛で楽しめる方がいいのか?あなたならどちらを選びますか?



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