今日お客様からこんな質問をいただきました。
「刈り上げとフェードって、何が違うんですか?」
最近では、フェードスタイルも一般的になり、理容室やバーバーで耳にする機会が増えてきました。しかし、刈り上げとフェードの違いを明確に説明できる方は、意外と少ないのではないでしょうか。
今回は、理容師の視点から、この2つの違いをわかりやすく解説します。
1. 刈り上げとフェードは何が違う?
まず、私の考えでは、フェードは刈り上げの中にある技術・スタイルの一種と捉えていただくと、わかりやすいと思います。
刈り上げとフェードは、まったく別のものというわけではありません。
それぞれの言葉の意味を理解すると、その違いが見えてきます。

2. 刈り上げとは?
刈り上げとは、主にサイドや襟足などの髪を短くカットし、頭の形に合わせて整える技法です。
バリカンやハサミを使い、髪の長さを調整しながら形を作っていきます。
刈り上げを理解するうえで、注目していただきたいのが「髪の毛の断面」です。
髪の毛は、長く残っている部分では毛が重なり合うため、黒く見えます。一方、短く刈り込むほど髪の密度が低く見え、地肌が透けやすくなります。
つまり、刈り上げは、髪の長さを短く整えることで、髪の毛の断面や密度による見え方を利用して形を作る技法ともいえます。
ただし、刈り上げにも自然なグラデーションをつける技法はあります。すべての刈り上げが均一な長さというわけではありません。

3. フェードとは?
フェード(fade)は、英語で「薄れる」「次第に変化する」といった意味を持つ言葉です。
ヘアスタイルにおけるフェードカットは、肌が見えるほど短い部分から、上に向かって徐々に髪の色が濃くなるようにつなげていく技法です。
ここで重要なのが、肌の色から髪の色へと変化するグラデーションです。
生え際付近を短くし、少しずつ髪の長さを変えながら上へつなげることで、肌の色から黒い髪の色へと自然に変化させます。
この色の移り変わりを、境目が目立たないように作ることがフェードの大きな特徴です。
特に、地肌が見えるほど短い部分から始めるスキンフェードでは、このグラデーションがはっきりと表れます。

4. フェードを入れると何が変わる?
では、フェードを入れない刈り上げと、フェードを入れた刈り上げでは、何が違うのでしょうか。
ポイントは、肌と髪の境目の見え方です。
例えば、短く刈り上げた部分と、その上の髪の長さに差がある場合、境目が線のように見えることがあります。
一方、フェードでは、短い部分から長い部分へと段階的につなぎ、肌と髪の色の変化を自然にぼかしていきます。
その結果、境目が目立ちにくくなり、横や後ろから見たときにも、なめらかで立体的なシルエットに仕上がります。
フェードは、単に短く刈る技術ではありません。どの位置から短くするのか、どこまでグラデーションを入れるのか、そして髪の色の濃淡をどうつなぐのか。こうした細かな調整によって、仕上がりの印象が大きく変わります。

5. まとめ|刈り上げとフェードの違い
今回の内容を簡単にまとめます。
– 刈り上げ:サイドや襟足などの髪を短くカットして整える技法。
– フェード:短い部分から長い部分へ、肌の色から髪の色へと自然なグラデーションを作る技法。
フェードは刈り上げの一種と考えると、違いを理解しやすくなります。
同じ刈り上げでも、フェードを取り入れることで、より繊細で立体的な仕上がりを目指すことができます。
もちろん、自然な刈り上げにも魅力があります。どちらが優れているということではなく、目指すヘアスタイルやお客様の好みによって選ぶことが大切です。
「いつもの刈り上げを少し変えてみたい」
「フェードに興味があるけれど、自分に似合うかわからない」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
ちなみに私はアンチバリカン派です。
なぜなら人間の頭はゴツゴツしているので、バリカンだと頭の形がそのままになってしまうので、ハサミで刈り上げ、フェードしていったほうが綺麗に仕上がります!
